花言葉

虫取撫子の花言葉とは?可憐な花に隠された意外な意味を知ろう

皆さんは虫取撫子という植物をご存知でしょうか。

虫取撫子 花 ピンク

白や薄いピンク・濃いピンクの小さな花をもち、園芸でも人気の花です。

そう聞くと、プレゼントにも良いかもと思われる方もいるかもしれません。

しかしちょっと待ってください!実は意外な花言葉を持っているのです。

名前に「虫取」がつくところも気になりますよね。

可愛いらしい見た目とは反対の花言葉と、特徴について詳しく紹介していきます。

 

虫取撫子の花言葉の前に!どんな植物なのかをご紹介

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虫取り撫子は、ナデシコ科マンテマ属・シレネ属で、学名では「シレネ」として知られています。

ヨーロッナパ南部が原産国となっており、世界の温暖な地域に生育。

英語では「Catchfly(ハエトリ)」や「Sweet William catchfly(ハエトリ・ヒゲナデシコ)」などと呼ばれ、日本では江戸時代伝わってきました。

現在は日本ほぼ全域に分布し、別名コマチソウ(小町草)、ハエトリナデシコ(蠅取撫子)としても親しまれています。

 

虫取撫子の特徴は

虫取撫子の多くはピンク色の花弁を持ち、その茎の部分も花と同じ色がついているため華やかなのが特徴です。

背丈は50㎝ほどで、開花時期の5月~8月には、1㎝ほどの可愛らしい花がまとまって咲き、その可愛らしさや、育てやすさから、観賞用の花としてガーデニングでも良く使われています。

しかし実はこの虫取撫子、ベトベトした粘液を分泌し、その粘液に虫がくっついてしまうという、意外な特徴も持っているのです。

ただ虫取撫子自体は、よくある食虫植物のように、とらえた虫を溶かし、その養分を自身の栄養に消化吸収するわけではありません。

花の蜜を吸いに来る虫をベトベトにくっ付けて、蜜を取られるのを妨げているだけで、食虫植物ではないのです。

ただやっかいな粘液は人が触ってももちろんベタベタしてしまうので、粘液が分泌されるは花弁近くの葉の下は、あまり触らないようにしましょう。

 

虫取撫子の花言葉とは

変わった名前を持つ虫取撫子ですが、どのような花言葉をもっているのでしょうか。

 

虫取撫子の花言葉

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虫取撫子の花言葉は「罠」「未練」です。

(実は色によっても違うのですが、それは後程ご紹介します。)

花言葉で「罠」は虫取り撫子の特徴であるネバネバに、虫がくっついて捕らわれてしまうことから来ています。

また見た目が可愛らしいのに、粘液がでるというギャップから、可愛いだけではなかった=罠にかかったという考えから表現されています。

「未練」とは、虫取撫子のそのネバネバを触ってしまうと、なかなか取れない!しつこい!といった感情から来ていると考えられます。

そう、残念ながら虫取撫子の花言は、あまり好ましい花言葉ではないのです。

 

ところで、虫取撫子の同じ仲間の撫子の花言葉はどうでしょうか?

実は「無邪気」や「純愛」。

同じ仲間なのに全然違う花言葉を持っているのです。

虫取撫子だけ、少しかわいそうな気がしますね!

 

花の色で違う虫取撫子の花言葉

先ほど少しお伝えしましたが、虫取撫子の花言葉は色よっても違いがあります。

虫取撫子は主に、赤系(ピンク)と白い花を咲かせます。

花言葉

  • 赤い虫取撫子 「青春の恋」
  • 白い虫取撫子「裏切り」

「青春の恋」は若く未熟な時に罠にかかることを表し、「裏切り」は(ネバネバ)に引き寄せて捕まえることや、可憐な姿をして虫を殺すといった表現になぞらえています。

では、虫取撫子の同じ仲間の撫子科の花は?

赤い撫子は純粋で「燃えるような愛」、白の撫子は「器用」「才能」と、これまた虫取撫子とは異なるのです。

同じ撫子の仲間だからと言って、花言葉が同じとは限らないのです。

 

虫取撫子の名称由来

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「虫取撫子」、ちょっと変わった名前だなと思われるかもしれません。

なぜ日本では「虫取撫子」と呼ばれるのでしょう。

それは虫取撫子の特徴であるその粘液に由来します。

蜜に誘われてきた虫が、その粘液に虫が張り付いて、動けなくなって死んでしまうため、撫子のように可憐で可愛いのに、虫を取るという特性になぞらえてつけられたと考えられます。

 

では学名のシレネにはどんな由来があるのでしょうか。

実はシレネとは古代ギリシア神話の神の名前「Silenus(シーレーノス)」からきているといわれています。

シーレーノスは酒神ディオニューソス(ローマ神話ではワインの神)の従者で、いつも沢山のワインを飲み酔っぱらい口から泡をだしていたため、その姿が花の粘液が纏わりついた虫に似ていたので例えられたようです。

その他にも、シレネは繁殖力が強く、道端に雑草として沢山発生してしまう姿が、道端で酩酊している姿になぞらえられたともいわれています。

和名の虫取撫子も学名のシレネも、花の特徴を例えて名前が付けられていることがわかりますね。

ただ日本で虫取撫子という名前は、どうしても食虫植物と誤解をされ敬遠されてしまう傾向があるため、花市場では学名のシレネや、虫取り撫子の別名、コマチソウ(小町草)で売られているようです。

 

虫取撫子の種類は

虫取り撫子の仲間であるナデシコ科の花は世界で約300種以上もあるといわれています。

種類によって生息地も違ってきますが、海岸や山の岩場などに自生するものが多く、栽培難易度も差があります。

日本で、虫取り撫子の仲間として最も近いのが、袋撫子(フクロナデシコ)です。

フクロナデシコは、虫取り撫子と比べて背丈が30センチ程と短く、より園芸向けの品種として親しまれています。

もし園芸屋さんで小ぶりな濃いピンクの小さな花束を見かけたら、フクロナデシコかもしれません。

その時は、花の下の部分を見てみましょう。

フクロナデシコは虫取り撫子と違って、花の下がぷっくり丸くと膨らんでいるのが特徴です。

名前の袋も、この丸くなった部分からきています。

 

まとめ

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日本でも人気の可愛い虫取撫子には、その特徴や名前由来から、少し怖い花言葉が付けられています。

皆さんもお花のプレゼントや贈り物をする際は、是非その花の花言葉を調べてから贈るとよいかもしれません。


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