教会に行くと、ステキなお花が飾られている事が多くありませんか?
冠婚葬祭ではもちろん、カトリックの教会では、祭壇に季節ごとに飾るお花を変えるそうですよ。
その中でも教会=白いお花というくらい、白のイメージが強いですよね。
今回は、いつ白い花を使うことが多いのか、またその花の花言葉まで調べてみたので、ご紹介します。
冠婚葬祭で使われる花
冠婚葬祭の中でもお葬式の方が白い花を使います。
また、結婚式では個人の好みによってお花の種類は変わってきます。
そんな冠婚葬祭のお花事情についてまとめてみました。
結婚式でよく使われる花
結婚式では、主に祭壇とチェアフラワーの2箇所にお花を飾り付けます。
祭壇に飾るお花は白をベースに緑を加えたアレンジにするのが定番です。
大きなルールがあるわけではないので、どんなお花でもいいのですが、やはり教会の雰囲気に合うものを選ばれているようです。
また、チェアフラワーも教会の雰囲気に合わせて、白を基調に新郎新婦の希望に合った色物のお花を入れるのが、良いそうです。
お葬式でよく使われる花
お葬式でも白いお花が良く使われます。
献花をするお花も、菊やカーネーションのように茎が長いもので、花は白と決められています。
ただし、バラの花はトゲがあるのであまり使わない方が良いです。
また、仏教のようにお花を贈り、祭壇に飾ってもらうという習慣はあまりないようです。
供花を送りたいという方は、教会や、ご遺族に連絡してみるのが良いでしょう。
その際は、持ち運びしやすいバスケットやアレンジメントなどにしておきましょう。
カトリック典礼暦の花暦
典礼暦とは、カトリックで使われている暦です。
典礼暦によって、ミサの朗読の配分や典礼色などが決まります。
今回は、その決まりに沿って祭壇に飾るお花を月単位でご紹介していきます。
1月
1月1日は聖母マリア様の祝日です。
マリア様と言えば、白いバラと百合の花です。
日曜日の祭壇には「白」を、それ以外の日には「緑」をベースにお花を飾ります。
2月
2月2週目より、四旬節(イースターの46日前~)に入り、この時期は、結婚式を避けるのが習慣となっています。
四旬節の色は「紫」です。
お葬式との区別を付けるため、白百合と薄紫、薄青の水仙やアネモネを少しずつ合わせて、アレンジメントにするのが良いでしょう。
また、濃い紫をアクセントに入れるものステキです。
3月
3月は、イースターを迎えるまでは2月と同じような雰囲気です。
イースターの1週間前は「枝の主日」となり、ソテツの葉を持ち、歌いながら行列をするそうです。
その行事に使ったソテツは各個人の家に持ち帰り、自宅の祭壇に飾るのです。
4月
4月は復活祭がはじまり、一気にお祭りムードです。
祭壇は白や金糸を使った祭壇飾りで、とても華やかな雰囲気に包まれます。
飾るお花も黄色やオレンジの花を多く使って、春の空気を盛り上げます。
5月
5月は、マリア様を想う月とされています。
マリア様と言えば、1月にもご紹介した通り、白百合と赤や白のバラです。
祭壇には葉物の緑を足して、華やかなアレンジにしましょう。
6月
6月は聖ヨセフ様を祝う月です。
ヨセフ様は度々白い百合を持った姿で描かれていることが多いので、その白百合を祭壇に飾りましょう。
暑い時期に近づいているので、暑さに強いカーネーションをアレンジに入れるのもいいでしょう。
7月~9月
この期間は、聖書物語を順番通りに黙想する季節です。
祭壇と祭服は「緑」なので、この緑を際立立てるアレンジになっていれば少し自由にお花を飾ってみましょう。
ただし、暑い季節ですので、暑さに強いお花を飾ることが重要です。
10月
10月は「ロザリオの月」です。
ロザリオとは、「バラの冠」と言う意味で、ロザリオをの10個の珠を10本の祈りのバラに例え祈りを捧げます。
この時期の祭壇のお花はバラやカーネーションをベースにして、明るいイメージのアレンジメントにしましょう。
11月
11月は死者を追悼する「死者の月」です。
なので、祭壇にはお祝いを連想させる華やかなお花(赤いバラや濃いピンクなど)は避け、落ち着いた印象でまとめるといいでしょう。
12月
カトリックで言うと、11月3~4週にある「王であるキリスト」から12月8日(無原罪の聖母の大祝日)を除くクリスマスイブまでの期間を「待振節」と呼びます。
この時期の祭壇のアレンジメントは、紫を使います。
また、11月の落ち着いた雰囲気よりも更に荘厳な雰囲気を醸し出せるアレンジにすると良いでしょう。
そしてクリスマス。
カトリック教では、12月24日(クリスマスイブ)から、1月6日の「主の公現」の主日(日曜日)までがクリスマス期間です。
シクラメンを沢山飾り、1年で最も華やかなアレンジメントで飾り付けましょう。
主に祭壇に飾る花の花言葉
ここまで、教会の祭壇に飾る花をいろいろご紹介してきましたが、やはり白い百合、バラがどの季節でも重宝されてきています。
そんな2つの花にはどんな花言葉があるのか、今回はまとめていきたいと思います。
白い百合
まずは、百合全般の花言葉は「純粋」「無垢」です。
そして、白い百合は「純潔」「威厳」です。
ここで、一緒に百合の語源もお話ししておきます。
百合は、茎が細く花が大きいので、風が吹くと花が揺れる様から、「揺すり」と言われ、それが変化して「百合」となったそうです。
バラ
バラ全般の花言葉は、「愛」「美」です。
そして、教会でよく使われる白いバラは、「純潔」「私はあなたにふさわしい」「深い尊敬」です。
また、年間を通してみると使う機会もある、赤いバラは「あなたを愛しています」「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」だそうです。
バラの花の由来もお話ししておきます。
トゲのある低い木の総称である「茨(いばら)」から略されたものだと言われています。
まとめ
- 教会の祭壇では、基本的に白い百合や白いバラが好まれる。
- 季節や行事によって、教会の祭壇は華やかにも厳かにもアレンジされる。
やはり、教会には白がお似合いのようです。
ただ、季節によっては、祭壇、祭服、お花のアレンジメントは色とりどりとなる季節もあるので、もしミサなどに行く際には、注目してみて下さい。