今年もアウトドアが楽しい夏がやってきましたね!
子供が大好きな川遊びは、楽しいことがいっぱい。
だけど、川には”ヒル”という危険な生物がいるのはご存知ですか?
ヒルの予防と対策を知って、安全に川遊びを楽しみましょう!
川遊びとヒルの関係とは?
登山やキャンプに行って、ヒルに吸血された。という話を耳にすることがあります。
温かい季節になると、アウトドアを楽しみたいところですが、ヒルも活動を始めます。
渓流や湖沼で川遊びをするときは、特に気をつけなければなりません。
アウトドアで気をつけたいヤマビルを知ろう!
ヒルにも種類がありますが、アウトドアで気をつけなければいけないのは、ヤマビルです。
ヤマビルは陸上で生活し、葉っぱの裏に隠れています。
動物を見つけると、血を求めて取り付きます。
ヤマビルとは、具体的にどのような生物なのでしょうか?
ヤマビルの生息場所
ヤマビルは、林の中に生息しています。
沢筋や登山道、獣道や人工林などが生息場所です。
淡水の中に生息しているチスイビルも、同じ仲間です。
ヤマビルは、木の枝から落ちてくることもありますが、大抵は足元から上がってくることが多いです。
湿気が大好きなので、気温が25度以上の雨の日や雨の後は、特に活発に活動しています。
動物の足音や、呼気、炭酸ガス、体温、体臭を感知し、獲物に取り付き吸血します。
晴れた日が2日続いた後、足元さえしっかりガードしておけば、被害に会う確率は少ないと言われています。
ヤマビルの特徴
ヤマビルは、赤褐色で体長が2~5cm程あります。
背中に3本の黒い縦筋があるのが特徴です。
前後に吸盤を持ち、シャクトリムシのように移動しています。
寿命は2~3年、雌雄同体で、1回吸血すると2ヶ月ほどで産卵孵化します。
1回の産卵で卵のう数を1~5個作り、1卵のうから5~10の仔ビルが誕生します。
なぜヤマビルが増殖したのかというと、地球温暖化や、林業の衰退、森林の荒廃など、人間による環境破壊や経済活動が影響しているせいです。
ここ数年で爆発的に増殖するとともに、ヤマビル被害に合う人が増えています。
ヤマビルの吸血方法
ヤマビルは、前吸盤に3つの口があります。
それぞれに約80の細かい歯があり、皮膚をY字型に傷つけ、吸血します。
血液凝固を防ぐ、ヒルジンという物質を分泌するので、血が止まりにくくなります。
さらに、モルヒネのような物質を分泌し、麻痺させます。
吸血されても痛さを感じることはありません。
吸血時間は1時間程で、1回に体重の10~20倍程度(1cc)の血を吸います。
出血量はわずかなので、命に関わることはありません。
衣類や靴下が赤く染まった後で、吸血されたことに気がつくことがほとんどです。
ヒルから守る!予防と対策法
危険な生物ヒルは、ちゃんと予防すれば、安心して川遊びをすることができます。
万が一、ヒルに吸血されてしまっても、焦らず手当すれば大丈夫!
川遊びに行く前に、知っておきたい予防と対策法をご紹介します。
ヤマビルから守る予防法
川遊びやアウトドアで被害に合わないために、ヤマビルから守る予防法を3つご紹介します。
その1、ヤマビルがいそうなところには近づかない。
ヤマビルは、湿気のある環境が好きなので、山の中のじめじめしている場所や、暗いところで休憩する時は、特に気をつけましょう!
雨の日や雨上がりの湿気の多い時期、山や川に行くのは避けましょう。
その2、肌を露出しないようにする。
肌を露出しない服装を心がけましょう。
ヤマビルは、服の隙間から入り込んでくるので、隙間ができないようにしましょう。
長ズボンや厚手の靴下は必須です。
長ズボンの裾を、靴下に入れても効果があります。
スパッツやストッキングも、地肌に比べるとヤマビルを防ぐことができます。
上から降ってくることも考えて、長めのつばがある帽子を被るのも大切です。
その3、虫除けスプレーやヤマビル対策アイテムを使用する。
市販の虫除けスプレーは、雨が降らなければ3~4時間は効果があるので、使用してください。
登山やハイキング、キャンプ、渓流など、野生生物が多く見られる場所に行く場合は、ヤマビルを遠ざける専門スプレーを使いましょう。
ヤマビルファイターや、ヒルノック、ヒル下がりのジョニーなどがおすすめです。
ヒル下がりのジョニー
また、ヤマビルは塩が苦手なので、靴に塩を塗るだけでも効果があります。
持続力は期待できないので、スプレーボトルなどに塩水をいれて、その都度吹きかけるようにするとより一層効果が高まります。
もしもヤマビルに吸血されてしまったら・・・
ヤマビルに吸血されると、大量の血が止まらず焦ってしまうことがあります。
ですが、命に別状はないので、冷静に対処しましょう。
まずヒルを取りはがします。
無理やり剥がすと傷が深くなります。
タバコの火や塩、サロンパス、アンメルツ、キンカンを使うと、剥がれます。
そして、吸血したヒルは必ず殺してください。
軟体なので、足で踏んづけても死にません。
石ですり潰す、焼き殺す、殺ヒル材をかけると死にます。
応急処置として、傷口を指でつまみ、血を押し出すように絞り出します。
その後水で洗い、抗ヒスタミン剤(虫刺され薬、かゆみ止め)を塗ります。
最後に、カットバンを貼ります。
痒くなったり、赤く腫れたり、まれに熱が出て化膿することもあります。
応急処置をきちんと行えば、通常なら1~2週間で回復します。
個人差がありますが、数時間出血が止まらないこともあります。
ですが、命に別状はないので安心してください。
行く前にヤマビル対策をすることはもちろん、もし吸血されてしまったとしても、慌てずに応急処置し、楽しいアウトドアライフを過ごしましょう!
まとめ
- アウトドア、川遊びの際、ヤマビルには特に気を付けよう!
- ヤマビルは湿気の多い山の中に生息し、動物を見つけたら吸血する。
- ヤマビルに吸血されると、痛みは感じないが、血が止まりにくい。
- ヤマビルから守るためには、雨の日や雨の後は、山や川に行かない。
- 肌の露出は控え、虫除けスプレーや対策アイテムを使用する。
- もしも吸血されてしまったら、慌てずに応急処置をする。