祭壇

これで安心|自宅での祭壇の作り方を徹底解説いたします

多くの場合、死は突然の出来事で、残された家族は、頭と心が混乱している中、多くの儀式を、執り行っていかなければなりません。

けれども、そのしきたりについては、知らない部分が多いということも、珍しくありません。

たとえば、葬儀が済んだ後、自宅に祭壇が必要となることは知っていても、実際にどういうふうに作るものなのか、詳しくは知らないという方も、多いことでしょう。

そこで、自宅での祭壇の作り方について、いざという時に不安がないよう、詳しく解説していきたいと思います。

どうぞ、最後までお読みください。

 

祭壇(後飾り)とは

祭壇には、葬儀で用いる祭壇、常設の祭壇である仏壇などのほか、四十九日やご遺骨の埋葬日を迎えるまでの間、自宅に設ける祭壇があります。

これを後飾りと言います。

キリスト教では元々、仏教のような、葬儀後も順を追って供養をしていくという、考え方はありませんが、日本においては、キリスト教であっても、後飾りを設置することが、多いようです。

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自宅に祭壇をつくる意味

自宅に、後飾り祭壇を設けるのには、こんな意味があります。

一つには、事情により、葬儀に参列できなかった方が、後日弔問に来た際に、故人にお別れを告げていただく場が、必要となるため。

そしてもう一つ、家族が自宅でゆっくりと、故人を偲ぶために、祭壇が必要となるためです。

実際、葬儀の前後は、悲しみにひたる間もないまま、様々なことを決めたり、やらなければならない事に、追われてしまうものです。

それらが徐々に落ち着き、四十九日や納骨を迎えるまでの期間、改めて故人に思いをはせる時に、祭壇は、その拠り所となります。

そのため、自己流ではなく、ある程度、宗教ごとの決まりに則った形で、祭壇を作ることが、望ましいのです。

 

後飾りの準備

後飾りは、故人が火葬を経て、自宅に戻られた時から、必要となります。

葬儀社に、後飾りまでをお願いした場合は、葬儀社に任せておけば、大丈夫ですが、葬儀社に依頼しない場合は、出棺後、火葬場に付き添わなかった遺族が、その間に設置しておきます。

自宅での葬儀だった場合は、出棺後に、葬儀用の祭壇を片付け、掃除をしてから、後飾りを設置します。

 

設置する場所は

すでに、自宅に仏壇などの、常設祭壇がある場合、その前や傍らに、後飾り祭壇を設置します。

ない場合は、部屋の北側か西側を選んで、設置するといいでしょう。

ただし、弔問客を案内しやすく、お参りしやすい場所であるということが、大前提です。

生活動線上にあって、ぶつかりやすいような場所や、安定しない場所にあたる場合、無理に方角を合わせることはありません。

また、直射日光の当たる場所や、高温多湿になりがちな、水回りの近くは、ご遺骨の状態が、悪くなってしまう場合があるので、避けた方が良いようです。

 

【宗教別】祭壇の作り方

後飾り祭壇は、ご家庭の信仰する宗教によって、用いる物や、飾り方が違います。

ここでは、仏教式・神式・キリスト教式に分け、それぞれを説明していきましょう。

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仏教式

仏教においての後飾り(四十九日までの期間を中陰と呼ぶため、中陰壇とも呼ぶ)には、白木の二段、もしくは三段の、棚を使用します。

白木ではない棚や、小さな机などを、使うこともありますが、その場合は、上から白い布で覆います。

最近では、後飾りの棚は、インターネットで入手することもでき、材質も白木だけでなく、処分のしやすい、段ボール製の棚などもあります。

☆後飾り用・白木棚の通販
http://www.kasousou.com/a_altar.html

☆後飾り用・段ボール製棚の通販
https://shizuokaobon.jp/products/detail.php?product_id=275

飾る仏具は、すでに仏壇がある場合は、そちらでお使いの物を、用いて構いません。

仏壇をお持ちでない場合は、仏具を新たに買い揃えますが、そちらも四十九日が過ぎたら、仏壇の方で、そのまま使用することができます。

浄土真宗は、内容的に少し異なっているので、後で別に解説しますが、それ以外の宗派で、後飾りに飾るものは、以下の通りです。

  • 遺骨
  • 遺影と写真立て
  • 仮位牌(白木位牌)
  • 香炉
  • 線香と線香立て
  • ろうそくとろうそく立て
  • 生花と花立て
  • 鈴と鈴棒
  • 茶器
  • 仏飯器

配置のしかたについては、特に厳格な決まりはありません。

参考までに、三段の場合の、一般的な配置例は、このような感じです。

【上段】(左)遺影 (右)遺骨
【中段】(中央)仮位牌
【下段】(中央)香炉 (左右に)線香立て・ろうそく立て・花立て・鈴と鈴棒・茶器・仏飯器

お水は、毎朝、起きてすぐに、取り替えます。

仏飯は、朝に炊き立ての、最初のご飯をお供えし、朝食時には下げて、一緒にいただきます。

霊供膳として、肉や魚以外のおかずを、お供えすることもありますが、その場合でも、上げたままにはせず、朝食時には、下げるようにしましょう。

ろうそくと線香は、昔は、四十九日が明けるまでの間、火を絶やしてはいけないとされていましたが、現代では、住宅事情などの変化や、防災上の理由から、毎朝一度、ろうそくと線香に、火をつけるという形に、なっているようです。

生花は、曼珠沙華などの毒のある花、棘のある花、においの強い花以外ならば、どんな花をお供えしても、問題ないでしょう。

故人の好きな花、好きな色の花をお供えしても良いですね。

特に思い当る花がなければ、日持ちの良い、菊やカーネーションを、選ぶと良いでしょう。

 

仏教式(浄土真宗)

仏教の中でも、浄土真宗は、それ以外の宗派とは、後飾りの作りが、異なります。

浄土真宗において、故人は、亡くなったのち、即座に浄土で、仏様になると考えるため、四十九日の修行を経てから、仏様になるという、他の宗派と違い、すぐに仏壇に入ることができます。

そのため、既に仏壇をお持ちの場合は、線香やろうそくなどは、遺影や遺骨の前ではなく、仏壇のほうにお飾りします。

その場合、後飾りの棚には、

  • 遺骨
  • 仮位牌
  • 遺影

のみを、安置します。

仏壇がない家では、ご本尊である、阿弥陀仏の掛け軸を壁に掛けるか、もしくは三折本尊を安置し、その前に後飾りを設置するのが、良いとされています。

その場合の配置としては、ご本尊の正面に、奥から仮位牌、仏飯、香炉の順とするのが、一般的です。

遺骨は、仮位牌の隣に置き、仏飯の両脇には、華瓶(けびょう)と呼ばれる、坪型の仏具に、樒(しきみ)という香木を、挿したものを供えます。

ろうそくと線香は、香炉の隣です。

棚の上に置くものは、それだけで、鈴と鈴棒は、棚の右手前、外遺影は、左奥に配置します。

また、浄土真宗では、浄土に『八功徳水(はっくどくすい)』と呼ばれる、すぐれた水があると考えられているため、現実世界の水を、お供えすることはないことを、覚えておきましょう。

 

神式

神式の場合、故人は、その家や子孫を守る、神様となり、仏教で言うところの、仏壇にあたる、祖霊舎(それいしゃ)に祀られます。

神式の後飾りは、その祖霊舎の代わりとして、使用するため、仮祖霊舎とも呼ばれ、正式には、白木で作られた八足という、片方に4本ずつの脚を付けた台を用います。

もしくは、仏式と同様、階段式の棚や、小さな机を、白い布で覆ったものでも、構いません。

後飾りの棚に飾るものは、以下の通りです。

  • 遺骨
  • 遺影と写真立て
  • 霊璽(仏教の仮位牌にあたるもの)
  • 榊と榊立て(左右に置くため一対)
  • ろうそくと火立
  • 三方
  • 徳利(左右に置くため一対)
  • 皿(洗米と塩用に、2枚)
  • 水玉(水器)
  • 玉串

榊立て・徳利・水玉・皿は、神式用の、白色のものを使います。

三方がない場合は、白木のお膳で代用しても、構いません。

後飾りは、本来、神道においては、必要とされていなかったものであり、また、神社によって、その考え方も違うため、飾り方についての、明確な決まりはありません。

ここでは、参考までに、配置の一例として、お伝えします。

【上段】遺骨・遺影
【中段】(中央)霊璽 (左右に)榊立て
【下段】(中央)三方(両奥に徳利、中央に米の皿、右手前に塩の皿、左手前に水玉)・玉串

一般的に、神道では、お神酒・水・洗米・塩以外のものは、お供えしません。

何かその他にも、お供えしたいという、希望がある場合は、果物ならば良いようです。

たとえば、故人の特に好きだった果物があるならば、それをお供えすることは、なにも問題ありません。

 

キリスト教式

先にも述べた通り、キリスト教での後飾り祭壇というのは、日本特有のものになります。

そのため、厳密な決まりはなく、用いる物も、各家庭の祭壇にあるものの他には、遺影と遺骨だけです。

台は、小さめのテーブルに、白い布を掛けて、使います。

飾るものは、以下の通りです。

  • 遺骨
  • 遺影と写真立て
  • 十字架
  • 聖書
  • 生花と花立て
  • ろうそくとろうそく立て
  • パンと、パンをのせる皿

三段の祭壇を作りたいという場合は、こんなふうに飾ってもいいでしょう。

【上段】十字架
【中段】遺骨・遺影
【下段】聖書・花立て・ろうそく立て・パンと皿

お供えする物にも、特に決まりはありません。

お菓子や果物を、供えることが多いようですが、生前、故人が好んでいたものを、お供えするのが良いでしょう。

 

役目を終えた祭壇について

祭壇を、いつまで飾るかについては、その宗教によって、異なります。

後飾りとしての役目を終えた後、どうやって祭壇を処分したらいいのかも、意外と迷うものです。

役目を終えた祭壇についても、疑問がないよう、解説していきます。

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いつまで飾るか

後飾り祭壇は、仏教ならば、四十九日法要が行われる、忌明けまで、飾ります。

神式では、五十日祭の忌明けまでです。

キリスト教の場合は、ご遺骨の埋葬の日までとなっていますが、宗派によって変わります。

カトリックでは、7日目の追悼ミサの翌日か、一ヶ月後の、昇天記念日とされています。

プロテスタントでは、埋葬の日程には、特に決まりがありませんので、後飾りの期間は、ご自身で決めることとなります。

 

処分の仕方は

後飾りに使用したもので、仏壇などの常設祭壇で、使用しないものは、自治体の通常のごみ回収に出して、処分しても構いません。

お清めなどの必要も、特にありません。

けれども、その場合は、紙に包むなどして、他人から見えないようにして、ごみ袋に入れるといった心遣いが、必要となります。

通常のごみと、一緒に処分することに、心理的に、抵抗があるという方も、多いことでしょう。

その場合は、菩提寺の僧侶、神主、神父や牧師に相談してみると良いでしょう。

また、葬儀を依頼した葬儀社に、相談すると、有料で、引き取ってもらえる場合も、多いようです。

いずれにしても、ご自身の気持ちに沿った形で、処分をすることが、大切ですね。

 

まとめ

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後飾り祭壇の作り方には、このように、宗教により、様々に、違いがあることがわかります。

また、ひとつの宗教の中でも、様々な考え方があり、後飾りの作り方は、一様ではありません。

大切なことは、基本をおさえた上で、故人のことを思いながら、心を尽くしたしつらえを、することなのです。

後飾り祭壇は、あの世に旅立つ故人のために、祈りを捧げる、大切な場所です。

是非、きちんと知り、納得のいく祭壇を作ってくださいね。


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