35歳で看護師を目指すのは、困難な道のりです。
座学だけではなく、学校内での実技練習に加え、病院での実習が必須となってきます。
今回は、そんな35歳で看護学校に入学を目指す方へ、実際働く看護師さんの意見をまとめてみました。
また、看護学校入学のための勉強方法や、資金面を援助してもらえる奨学金の制度についてもご紹介していこうと思います。
目次
35歳で看護学校への入学は厳しい?看護師さんの意見まとめ
まずは、35歳で看護学校へ入学を目指す皆さんへ、看護師さんから見た意見をまとめていこうと思います。
看護学校は思っているよりも厳しい
普通の専門学校と同じように考えていると、とても厳しいと感じると思います。
まず、看護学校は専門学校で3年制です。
冒頭でもお話しした通り、その3年間で座学、実技練習、実習をこなしていなくてはなりません。
皆さんが、思っているよりもハードな学校生活です。
実習は本当に大変
まず、実習に行く前に、その実習先で使う資料を自分でまとめてなくていけません。
また、実習先では、実際に働いている看護師さんの指導を受けます。
受け持つ患者さんによって、看護の仕方も変わってきますし、気が休まる時間はありません。
そして、実習が終わるとその日のまとめと、次の日の計画も立てなくてはいけません。
睡眠時間は、長く取れないのが実習期間です。
家族がいる場合、家庭との両立が難しい
35歳ですと、旦那さんやお子さんがいる可能性もあります。
家庭の事と勉強の事を両立するには、家族の理解と協力が必須です。
3年間、それをつづける覚悟かあるのであれば、35歳でも看護学校入学を目指すのもいいでしょう。
35歳の看護学生も十分可能。だけれども・・・
ここまで、厳しい意見が続きましたが、もちろん35歳だから看護学校へ入学できないという訳ではありません。
十分に入学は狙えると思います。
ですが、大変な勉強・実習を超えて、国家試験も受かりいざ働くとなった時、仕事の先輩は年下の子が多くなります。
それが、特に気になるようなら、看護学校へ入学していないと思いますが、看護師さんの意見の中に、いくつかこのように就職したときの年齢差に嫌気を感じる人がいるとあったのでご紹介しておきます。
看護学校入学のための勉強方法
続いては、看護学校へ入学するための勉強方法をご紹介していきます。
筆記試験対策
看護学校への入学には、専門的な知識は必要ありません。
一般入試の筆記試験は高校で学習したものが基本的に出題されます。
試験科目の確認
看護学校によって、試験科目、出題される問題は様々なようです。
基本的には、
・数学
・国語
・英語
などが、試験科目となります。
そこにプラスして「理科」(生物や化学など)から出題されたりもします。
なので、大切なのは、受けたい看護学校の情報収集をしっかりと行うことです。
試験傾向を調べる
また、志望校の過去問を手に入れる事も必要です。
出来れば、過去数年分の過去問が手に入るといいと思います。
過去問が手に入ったら、問題数や、出題の傾向を把握しましょう。
その傾向通りに勉強をすれば、無駄な勉強をすることがなくなると思います。
看護学校向け問題集の確認は必須
また、問題集を購入するときには、看護学校でよく出題されている問題がまとめてある問題集も購入するようにしましょう。
その問題集には、基本的な問題から、発展問題まで幅広く掲載されています。
自分のレベルに合わせた問題集を購入するようにしましょう。
面接対策
看護学校の試験で、最も重視しているのは、面接試験です。
看護師になりたいという思いだけでは、試験官の印象に残ることはできません。
そこで、試験官の印象に残るためには、
・看護師を目指すしっかりとした理由
・冷静な判断力と人間性
・自分特有のエピソードを交えた志望理由
などを、しっかりと準備していくことです。
また、自分のエピソードなどは長くなる傾向にあるので、簡潔に答えることも重要です。
社会人入試
社会人入試は、社会人でも「勉強したい」という気持ちに応えて設けている入試制度です。
なので、入試科目も、小論文と面接の2つの試験な学校が多いです。
ちなみに、社会人入試の倍率は10倍とも言われていて、狭き門であることは覚えておいてください。
看護学校の費用を工面できる奨学金などの制度について
35歳で看護学校を目指すということは、たいていの場合、今までしていた仕事を辞めなくてはいけないですよね。
学校へ通っている間の資金を少しでも工面するための制度がいくつかありますので、ぜひ参考にしてみてください。
奨学金
まずは、奨学金の制度について、ご紹介します。
日本学生支援機構
こちらは、特に看護学生だからと言ってもらえる奨学金ではなく、様々な学生に適用される奨学金です。
学力等の審査があります。
都道府県や市町村
こちらは、看護学生のみに給付される奨学金です。
卒業後一定期間、指定された地区の病院などで働くと返済が免除される制度です。
各病院
こちらも看護学生のみに給付される奨学金です。
卒業後には指定された病院で働くことで返済が免除される制度です。
各制度によって、貸与される金額や利子が異なるので、色々と比べてみて自分に合った奨学金を選ぶようにしましょう。
社会人経験者向けの給付金制度
社会人として会社に勤めていた人の中で、雇用保険の加入期間が3年以上(初めて教育訓練給付金を使う人は2年以)の人が対象です。
窓口は、ハローワークです。
この制度は、中長期的なキャリアアップを国が支援してくれるという制度です。
看護学校のカリキュラムはこの給付金支給対象となっていることが多いので、給付金を受給したいと思っている場合は、対象の学校になっているのかを調べておきましょう。
給付金の額ですが、
・教育訓練経費の50%(上限40万円)
・資格を取得して就職した場合、さらに教育訓練経費の20%
となります。
まとめ
・35歳の看護学校入学は優しいものではないという意見がとても多かったです。
・看護学校入学のためには、何よりも自分が看護師を目指したいという強い思いが必要です。
・学校へ通っている間の資金をいくらか工面してくれる奨学金や給付金は下調べをしっかりして、自分に合ったものを選択するのが良いでしょう。
看護学校入学にあたり、厳しい意見が多数ありましたが、35歳で看護師を目指すことは決して不可能ではありません。
もう一度勉強したいという思い、看護師を目指す思いを応援したいと思います。