花火は夏の夜空を美しく彩る日本の象徴。
打ち上げ花火を観るのも夏の楽しみですが、花火をより身近に感じる手持ち花火は、自分で花火をするという格別な楽しみがありますよね。
今回はそんな手持ち花火の種類と名前、そして、それぞれの楽しみ方を紹介します。
また、線香花火の5段階の名前や由来も合わせて解説!
手持ち花火の種類と名前を一挙にご紹介!
スパーク花火
スパーク花火は、四方八方に火花が飛び散る美しい花火です。
火薬がむき出しになっていますが、煙が少ないのが特徴です。
花火文字の撮影をするならスパーク花火がおすすめ。
パーティーなどで料理やケーキの上に刺して使うこともできます。
絵型花火
子供が喜ぶのが絵型花火。
絵の描かれた紙が花火の持ち手部分になっている花火で、花火光線銃と呼ばれる火花をレーザー光線に見立てた花火は昔から愛されている花火です。
パックになった花火セットには必ず1本や2本絵柄花火が入っていて、取り合いになった経験をしたことがある人もいるのでは?
ススキ花火
火花がススキの穂のように前方に噴き出すことから、ススキ花火と呼ばれるようになったこの花火は、種類がとても豊富。
噴き出す火花の勢いが強くなったり弱くなったり、色が変化したりといったバリエーションを楽しむことができます。
花火の中でもメジャーな花火の一つです。
ススキ花火の先端にはヒラヒラとした紙が付いていますが、実はこの紙の部分をちぎってから火を付けるのが正しいやり方なのです。
多くの人は紙の部分に火を付けてしまうようですが、この薄い紙は保護のために付けられているもので、点火時には切り取らなければなりません。
正しいやり方で花火を楽しみましょうね。
線香花火
手持ち花火の名前や種類を知らなくても、線香花火は誰もが知っている花火ではないでしょうか。
線香花火は江戸時代前期から日本で楽しまれた歴史のある花火です。
線香花火に火を付けると、先端の薬筒が丸くなり赤い火の玉状になります。
しばらくするとパチパチと火花が出て最後は火の玉が小さくなって終わるというとても美しい花火です。
火の玉が途中で落ちないように、線香花火をしている間は動かずにじっとして遊んだりした記憶がある人も多いのではないでしょうか。
線香花火は5段階に燃える!その名前と由来は?
線香花火は段階的に燃える花火で、それぞれの段階に名前が付いているのを知っていますか?
この段階的な燃え方を日本人の人生に重ね合わせる人も多くいるようです。
ここでは、線香花火の名前を紹介します。
次に線香花火をするときにはちょっと鼻高々になれますね!
1.蕾
線香花火に火を付けると、まず先端に小さな赤い火の玉状ができます。
これが花の蕾に似ていることから、蕾と呼ばれるようになりました。
蕾から火花が時折出ながら、少しずつ火の玉が大きくなっていく様は、ついつい見入ってしまいますよね。
2.牡丹
火の玉がある程度大きくなったら、次は牡丹です。
グラグラと揺れる大きくなった火の玉から、パチパチと音を立てながら火花が飛び散ります。
牡丹の花は一枚一枚の花びらが大きく、大きくパチッと出る火花が牡丹の花びらに例えられて、牡丹という名前が付きました。
3.松葉
牡丹が終わると、勢いよく火花が火の玉からパチッと散ります。
線香花火の中で一番激しく燃えるのがこの時です。
小さな火花が火の玉全体を覆いつくすようになり、この密集具合が松葉のように似ていることから松葉と呼ばれるようになりました。
4.柳
次は柳です。
牡丹に比べて火花が弱くなり、細くなります。
火花は四方八方に飛び散るのではなく、柳のように下に垂れるように散ります。
風に身を任せたような様は哀愁を漂わせる趣深い雰囲気になっています。
5.散り菊
線香花火の終盤は散り菊です。
火花が落ち着いた線香花火が一瞬勢いを付けて火花を散らします。
そしてまた徐々に火花の勢いが弱まっていき、火の玉が燃え尽きます。
菊の散り際を表現した後ろ髪惹かれるような名残惜しさを感じさせる段階です。
最後に残った火の玉がぽとりと落ちて線香花火は終わります。
途中で火の玉を落としてしまうと、最後まで花火を楽しむことができないので、動かずに辛抱して楽しんでくださいね。
まとめ
日本人にとって花火と言えば夏の風物詩ですが、海外では花火ができる日が法律などで厳しく制限されていることがほとんどで、夏イコール花火という習慣はあまりありません。
そんな日本の特権ともいえる花火には沢山の種類があり、どれも遊んだことがある花火かもしれませんが、意外と花火の名前を知らない人も多くいるのではないでしょうか。
今回は数ある手持ち花火の種類から、人気の高い種類を紹介しました。
線香花火のように、段階に名前が付いている粋な花火もあり、意味を知るとより花火を楽しむことができますよね。
最近ではユニークな花火が登場したりとバリエーションも豊富になりました。
火の管理には注意して、沢山の花火で夏を満喫してくださいね。