バス 子供

【バスとチャイルドシートの話】小さな子供、バスにどうやって乗せますか?

日本では、車に乗る6歳未満の子供はみんな、チャイルドシートに座ることになっています。

平成12年4月1日に施行された、道路交通法・第71条の3第3項によって、6歳未満の子供を車に乗せる場合の、チャイルドシートの使用義務が、定められているからです。

では、同じ車でも、バスに乗る場合では、一体どうすればいいのでしょうか?

そういえば、バスでチャイルドシートに乗っている子供は、あまり見た記憶が、ない気がしませんか?

子供とバスに乗ろうと考えた時、ふと抱く、そんな疑問について、調べてみました。

 

各種バスのチャイルドシート対応は?

ひと口にバスと言っても、いろんな用途や、種類があります。

ここでは、バスの種類別に、チャイルドシートについて、それぞれがどのような対応をしているかを、まとめてみます。

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貸切バスの場合

まずは、団体での旅行や、移動に使われるような、いわゆる貸切バスです。

こちらは、道路交通法・第26条の3の2第3項により、チャイルドシートの設置義務を、免除されています。

理由は、バス会社が、チャイルドシートを必要とする年齢の子供が、いつ、何人乗るかということを、直前まで、予測することができないからです。

チャイルドシートは、子供の年齢や体格によって、使えるタイプも変わってきますので、それらすべてをカバーし、かつ、必要な数量を揃えるというのは、バス会社にとっては、非常に難しいことです。

そのため、義務を免除することになったというのが、実情のようです。

また、定員55名程度の大型バスや、定員約27名という中型バスでは、座席についているシートベルトの型も、ほとんどがチャイルドシートに適応しません。

チャイルドシートは、基本的に、3点式シートベルトで固定する構造になっていますが、大型・中型バスの多くでは、3点式のシートベルトなのは、最前列のみで、それ以外の座席はすべて、腰で固定する2点式シートベルトです。

ほとんどの席で、物理的に、一般的なチャイルドシートを、設置することができないのです。

ただし、マイクロバスの場合は、事情が少し違います。

2012年7月に行われた、保安基準の変更によって、マイクロバスに対して、全席3点式シートベルト化が、義務付けられたため、これを満たさない車両は、製造ができなくなりました。

つまり、2012年7月以降に製造された、マイクロバスならば、チャイルドシートの設置自体は、できる可能性は高いのです。

とはいえ、バスにチャイルドシート設置義務がない以上、マイクロバス向けに、チャイルドシートを用意している、貸切バス会社は、ほとんど無いと考えられます。

 

高速バスの場合

帰省やレジャーで利用される、高速バスも、事情は貸切バスと同じです。

けれども、顔見知りの多い団体で利用する貸切バスと違って、ほとんどが、見ず知らずの個人客という性質の、高速バスですので、小さな子供を連れての、移動手段としては、相当に気を遣う乗り物となるため、そもそも、選ばれること自体も、少ないようです。

そのため、チャイルドシートについても、対応しているバス会社は、ほとんどありません。

 

路線バスの場合

路線バスは、長距離を走るようなバスに比べ、低速度で走り、衝突や横転といった、重大事故の危険性も、比較的少なめなことから、シートベルト着用の義務がなく、車両には、ベルト自体が、備え付けられていません。

当然、チャイルドシートの義務もなく、路線バス内での、チャイルドシート使用については、特に想定もされていないようです。

 

通園バスの場合

いわゆる『幼稚園バス』と言われるような、幼児専用車の通園バスは、幼児が乗るために造られた、特殊な造りをしています。

座席はすべて、幼児に適したサイズであり、シート自体も、衝撃を和らげるために、緩衝材を利用したり、背もたれ部分の高さを工夫したり、しています。

そんな通園バスにも、シートベルト装備の義務がないため、元々、シートベルトがついていません。

したがって、チャイルドシートの取り付け自体が不可能なので、チャイルドシートは、設置することもありません。

ちなみに、通園バスに、シートベルトが付いていない理由は、園児が、自分でシートベルトの着脱をすることが難しく、緊急時の脱出に、時間がかかってしまうことや、年齢や体格のまちまちな園児、すべてにマッチした、シートベルトがないからと、いうことだそうです。

 

子供の安全を守るために

ここまでの調査で、どんなタイプのバスにも、チャイルドシートの設置義務はないという現状が、わかりました。

けれども、小さな子供を持つ親にとっては、義務がないことと、子供の安全が、イコールではないということが、すこし気になりますよね。

それでは、どんなふうにして、子供のバス乗車時の安全を、守ってあげたらいいのでしょうか?

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貸切バス・高速バスにチャイルドシートを持ち込む

ほとんどの貸切バスや、高速バスの会社には、チャイルドシートのレンタルは、用意がないというのが、現状です。

子供の安全に、万全を期したいと思われるならば、考えられることは、自分でチャイルドシートを持ち込むという方法です。

まずは、事前にバス会社に連絡をして、持ち込みが可能か、相談してみましょう。

可能ということであれば、さらに、乗車を希望する車種が、シートベルトと座席タイプの、両方ともが、チャイルドシートに対応しているかを、確認します。

取り付け可能となった場合でも、多くの場合、バスの運転手さんは、チャイルドシートの設置には、慣れてはいません。

やってもらえると思わず、ご自身が設置の方法をしっかりと理解し、自分の手で取り付けるのだと、考えるのが良さそうです。

 

持ち込まない時には…

現実的に、結構な大きさと重量のあるチャイルドシートを、持ち込むというのは、ただでさえ、荷物が多くなりがちな、小さい子供連れにとっては、決して、簡単なことではありません。

チャイルドシートを取り付けられれば、安心だとわかってはいても、それを理由に、断念する方も、多いことでしょう。

そんな場合でも、出来る限りの対策をすることで、子供を守ってあげたいものですね。

子供が、まだ赤ちゃんの場合は、まずは今一度、そのバスの乗車についての必要性を、よく考えてみては、いかがでしょうか?

長時間にわたる、バスでの移動は、赤ちゃんにとっては、体力的に、かなりの負担となるため、単に旅行であるならば、もう少し成長するのを待つか、車での旅行に変えるかなどと、計画を練り直す勇気も、必要です。

やむを得ない事情があって、バス移動を選択しなければならないという場合には、抱っこひもの利用が、赤ちゃんを固定してあげられるので、最も安全でしょう。

この場合、赤ちゃんを抱っこする大人は、座席に深く腰掛け、きちんとシートベルトを締めてくださいね。

狭い空間での、長時間の抱っこは、思った以上に疲れるものなので、大人の同伴者がいるようでしたら、時間を決めて交代するなどの、工夫をしてみましょう。

子供が、一人で座れる年齢であれば、シートベルトを締め、子供の体に合わせて、しっかり調整してあげます。

シートベルトは、大人の体格に合わせて作られているため、小さな子供の体は、泳いでしまいがちなので、なるべくひんぱんにチェックし、ゆるみがないか、確認してあげると安心です。

また、小さな子供は、体を固定するものを嫌がりますので、大人の気付かないうちに、ゆるめたり、はずしたりしていることもあります。

急ブレーキやカーブなどの、突発的な事態で、怪我をしないためにも、シートベルトの必要性を、きちんと話してあげることも、大切なことかもしれませんね。

座席の位置についてですが、バスの中で、最も安全な席と言われているのが、運転席のすぐ後ろの席です。

一般的に、運転席の背後には、強化プラスチックのガードがついていることが多いため、そのすぐ後ろの席は、万が一、衝突などで身体が投げ出されてしまった時でも、そのガードが、ストッパーのような役割を、果たしてくれることが、期待できるからです。

この席は、タイヤの上の位置にあたるため、すこし足元が窮屈な感じはしますが、小さな子供を守るためには、覚えておいて、損はありません。

 

路線バスでの最善策

路線バスでは、子供がベビーカーに乗る乳幼児である場合、朝夕のラッシュ時や、特に混雑した便でない限り、ベビーカーに乗せたまま、乗車することができます。

乗車の際に、運転手に、ベビーカーに乗せたままで利用したい旨を伝え、ベビーカー固定ベルトを貸してもらい(※車両によって、固定ベルトは、あらかじめ、車いすスペースの椅子に、付いている場合もあります)、車内の中ほどにある、車いすスペースまで進みましょう。

ベビーカーは、進行方向に背を向ける向きで停め、車輪のロックを、きちんとかけます。

それから、固定ベルトで椅子に固定しますが、ベルトはあくまで、補助的な物なので、ベビーカーからは手を離さず、しっかりと、掴んでおいてくださいね。

 

【まとめ】チャイルドシートのいらないバスに、安心して乗るために

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バスに乗る場合には、チャイルドシートの、法的義務がないことが、わかりました。

様々なバス事情を考えると、やむを得ないことであるのかもしれませんが、やはり、安全面での不安は残ります。

自分で自分の身を、守ることのできない、幼い子供を、バスという空間で、どうやって守ってあげるのか。

その方策を、大人がしっかりと考えてから、子供を乗せるということが、大切なようです。

これから先、チャイルドシートについての道路交通法も、また変わっていくのかもしれません。

今の段階では、ご紹介した方法を参考に、できる範囲で、出来る限りの対策をすることで、大事な子供の命を、守っていけたらいいですね。


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