自然体験型レジャーとして、依然として人気が高い、潮干狩り。
砂の中から、あさりを掘り出した時のうれしさは、なんとも言えませんよね。
でも、バケツいっぱいにあさりを採って、大満足したあとに、疑問が次々とわいてきたり、しませんか?
『たくさん採れたけど、この貝って、本当に、全部あさり…?』
『生きてるか死んでるか、不安なんだけど、食べても大丈夫なのかな?』
そんなふうに、迷ってしまうことのないよう、潮干狩りに行く前に、あさりの様々な見分け方について、知っておいては、いかかでしょうか?
目次
あさりと他の貝を見分けるには?
まずは、潮干狩りで採れる貝で、あさりと見分けづらいとされる貝について、その見分け方をお伝えします。
砂抜きなど、後処理のしかたが、あさりとは違う貝もありますので、ぜひ読んでみてくださいね。
あさりとはまぐりの見分け方
あさりには、貝殻のちょうつがい部分から、口の方に向かって、放射線状の細かな溝があるため、表面がでこぼこしています。
それに対し、はまぐりは、表面がつるつるとなめらかで、光沢があります。
また、大きさは、あさりはおおむね4cm前後ですが、はまぐりは8cm程度と、あさりに比べて、かなり大ぶりです。
生息場所も、あさりが深さ10cmほどの砂の中であるのに対し、はまぐりは約15cmの、砂と泥が混じり合った場所と、あさりよりも少し深いところにいます。
あさりとバカ貝の見分け方
バカ貝も、貝殻の表面は、あさりと違って、つるつるしています。
薄くて、こわれやすい貝殻をしているため、口の部分が欠けているものが、多く見られます。
スーパーの鮮魚売り場で、青柳という名で売っている、美味しい貝ではありますが、砂を抜くことがとても難しい貝です。
気付かずに、あさりと一緒に、処理をしてしまうと、一部の貝だけが、砂でジャリジャリする…なんていうことに、なってしまうので、要注意です。
あさりとシオフキの見分け方
潮干狩り場で、あさりの次によく見る貝が、シオフキです。
3~5cmと、あさりと似た大きさですが、あさりと違い、ぷっくりとした、丸みのある形をしています。
見た目は、あさりのように、表面に溝があるように見えますが、爪を立ててみると、引っ掛かりがなく、つるつるしていることが、わかります。
また、あさりのような模様が、ほとんど入っていないことも、シオフキの特徴です。
生きたあさりと死んだあさりを見分けるには?
せっかく採ったあさりは、新鮮なうちに、美味しくいただきたいもの。
でも、海にも死んだ貝はいますし、持ち帰る途中で、死んでしまうものもいます。
ここでは、その見分け方について、お伝えしていきます。
海での見分け方
採ったあさりを指で持ち、圧をかけながら、そのまま貝殻の上下をスライドさせて、隙間が開くようにしてみましょう。
生きている貝ならば、そんな時でも、口がしっかり閉まっていて、開くことはありません。
口が開いてしまったり、ずれて口に隙間ができてしまった場合、その貝は、もう死んでしまっています。
家での見分け方
まずは、臭いやねばつきがないか、水が白く濁っていないかを、チェックしましょう。
これらに当てはまる場合、死んでいるだけでなく、腐敗が進んでいる可能性がありますので、絶対に、食べてはいけません。
見た目や、臭いでわからない場合、貝をふたつ手に取り、合わせて叩いてみましょう。
濁った音がしたら、死んだ貝の可能性が高いです。
すべての貝を叩いてみると、音の違うものがあった場合、気付くことができますので、それを取り除きましょう。
塩抜きのために、水に漬けている時、水管(白い触角のような部位)が外に出てこない貝も、死んでいるか、弱って死にかけた貝です。
また、つついたり、こすったりした時に反応がない貝、加熱した時に閉じたままの貝も、やはり死んだ貝です。
美味しいあさりの見分け方
自分で掘りだしたあさりは、格別に、美味しいものです。
でも、さらに美味しいあさりを求めるなら、見分けるのに、ちょっとしたコツがあります。
目で見てわかる、美味しいあさりの特徴は、こんな感じです。
どんな形?
貝殻の厚みが薄く、平べったい形をしたあさりは、美味しいと言われています。
平らな形は、のびのびした生育環境で成長した、あさりである証拠なのです。
逆に、丸くて厚みのあるものは、砂浜が干上がって、餌を捕食できなかった、あさりの形なので、味が落ちるそうです。
どんな色?
一般的に、貝殻の色や、模様のコントラストが、はっきりしているあさりは、美味しいあさりとされてでいます。
特に、模様のはっきりしたあさりは、きれいな砂地で育ったもので、とても美味しいそうなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
採ってきたあさりの処理、どうしたらいいの?
こうして、3つの見分けポイントを通過し、美味しくて、活きのいいあさりが、無事に、台所にやってきました。
けれども、まだまだ気は抜けません。
最後の処理の段階でも、あさりの状態を、的確に見分ける目を、光らせてくださいね。
砂抜きのしかた
- 失敗のない、砂抜きをするには、まず、網と浅型のバットを、用意しましょう。
- 流水で、殻をこすり合わせるようにして、洗ったあさりを、網の上に平らに並べます。
- その網ごと、バットに置いて、あさりの頭が出るくらいの、少なめの量の、塩水を注ぎます。
塩水は、海水と同程度の塩分が、望ましいのですが、厳密でなくても、なめてみて、少ししょっぱいと感じる程度であれば、大丈夫です。
せっかく吐いた砂を、また吸い込んでしまわないように、必ず網に乗せてから、塩水に浸すことと、あさりが息継ぎできるよう、塩水の量を、ひたひたにしすぎないことが、大切なポイントです。 - 新聞紙などを、上にふんわりとかけ、暗くして3時間(確実にしたかったら6時間)を目安に、そのままの状態で、置いておけば、砂抜き完了です。
時間がたったら、先ほどお伝えした通り、水管が出ていない、死んだあさりがないかをチェックし、あれば取り除きます。
最後に、表面の溝に、砂が入ったままだと、せっかく砂抜きをしても、砂が残ってしまうので、もう一度、貝殻の外側を、よく洗いましょう。
保存方法は?
貝類は、とても傷みやすいので、潮干狩りの翌日までは、冷蔵保存でも構いませんが、それ以降に食べる分は、冷凍保存をする方が、良いでしょう。
砂抜きをした後、表面の水気を拭き、ジップロックなどの、保存袋に入れ、そのまま、冷凍することができます。
冷凍保存をしたら、2ヶ月程度をめどに、食べきるようにしてください。
使う時には、解凍はせず(特に電子レンジは厳禁)、凍ったままの状態で、調理をします。
調理した時、口が半開きのものは、大丈夫ですが、口がまったく開いてこないものは、悪くなっている可能性が高いので、食べないようにしましょう。
あさりの見分け方・まとめ
潮干狩りに、行ったことがあるという人でも、あさりについては、案外、詳しくは知らないということが、多いものです。
あさりと他の貝との見分け方、死んだあさりの見分け方、美味しいあさりの見分け方について、おわかりいただけましたでしょうか?
この機会に、あさりのさまざまな見分け方を、マスターして、潮干狩りに行かれた際は、とびきり美味しいあさり料理に、舌鼓を打ってくださいね。
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