中学生 入学

中学入学のクラス分けは誰がどのように行っている?その目的は?

小学校から中学校へ進級するとこれまでの環境がガラリと変わってしまいますね。

その中でも中学入学のときのクラス分けで、友達や先生との関係がどうなっていくのか、とても不安に思っている子供や保護者の人が多いのではないでしょうか。

今回は、中学1年生のクラス分けは誰がどのように行っているのか、そのとき生徒のどんなところを見ているのかお話したいと思います。

クラス分けの目的や担任の先生の決め方などもぜひ参考にしてくださいね。

 

【中学入学】クラス分けは誰が行っているの?

中学入学時のクラス分けは、今後はじまる中学校生活がどんなものになるのか決定するほど気になるところです。

クラス分けの基本的な流れは次のようになっています。

 

小学校6年の先生がおおまかなクラス分けをする

中学1年生のクラス分けは、小学校6年生の先生達が行っていることが多いようです。

中学受験をする場合は例外ですが、住んでいる場所によって学区は決まっていることがほとんど。

中学1年生になる時のクラスの数も自ずと決まってきます。

3クラスであれば、各小学校の6年生を3等分していくことになります。

小学6年生の先生達は、生徒の学校生活の様子をさまざまな角度から考慮してクラス編成案を出します。

 

毎年2月に中学校の先生が小学校に見学にくる

毎年2月になると、来年度中学1年生を受けもつことになりそうな先生が小学校にやってくることがあります。

小学6年生の授業や様子を予め見学して、クラス編成に必要なポイントをチェックするためです。

また、その時点で中学3年生の担任が次の新中学1年生を担当することが多いようです。

これまでたくさんの生徒をみている先生はその道のプロ。少し見ただけで、生徒の特徴などが分かるといいます。

 

春休みの小中合同のクラス編成会議で決定する

そして春休みに行われる小学校と中学校合同のクラス編成会議で最終的なクラスが決定されます。

これまでの生徒の学校生活や性格、成績などをよく知っている小学校の先生達が提出するクラス分けの資料をもとに話し合われます。

ひとつの小学校からの入学生しかいない場合は、小学6年生の先生が考えたクラス分けの案で決まるといわれています。

また、複数の小学校の生徒が集まる中学校では、小学6年生の資料と小学校の見学を参考にして、中学校の先生達がクラス分けをすることもあるようです。

 

中学入学のクラス分けをするときにどこに注目?

クラス分けをする時に、生徒のどんなところを見ているのでしょうか?

生徒がうまれながらにもっている性格の他にも得意とする分野や友達関係など、幅広いポイントを注目しているようです。

 

リーダーシップ

クラスごとのイベントや発表会などで頼りになる存在が必ずクラスに1人はいませんでしたか?

クラスをひとつにまとめることができるリーダーシップをもつ生徒は、各クラスに割り振られるようです。

行事以外でも生徒同士のケンカの仲裁ができたり、いわゆる問題児の面倒をみることができることも多いようです。

このリーダー的存在である生徒は、先生のほうでも学級委員やクラス委員の候補と考えられています。

 

運動能力

運動会や球技大会などの運動能力を競うイベントでは、クラスごとの力がある程度均衡であることが必要です。

運動が得意な生徒がたくさんいるクラスがいつも圧勝してしまうのでは楽しい行事にはなりません。

ですから運動神経が特によい生徒も、各クラスにバランスよく配置されます。

また、通常の体育においても授業の進行度合がクラスごとに差が出ないようになるようです。

 

音楽的能力

ピアノを弾ける生徒もクラスに1人はいましたよね。

合唱コンクールや発表会などではとても貴重な存在です。

リーダーシップをもっている生徒と一緒になってひとつの楽曲を完成させることが期待されます。

楽器を弾けるなど音楽的な能力をもっている生徒も、各クラスに均一に分けられるようです。

 

人間関係

小学6年生の先生達が作成した資料には、友達同士の仲の良し悪しなどの情報も含まれています。

仲が良いことでお互いがプラスの効果があるとされる場合には同じクラスにすることもありますが、もちろん反対のパターンもあります。

一緒に悪ふざけをしがちで授業の進行の妨げになってしまう生徒同士は、別々のクラスになることが多いようです。

 

クラス分けをする目的とは?

ではそもそもクラス分けやクラス替えをする目的はなんでしょうか?

生徒が問題なく学校生活を送るため、そして先生達もスムーズに授業を行うために必要なことのようです。

 

学年全体の学力を向上させる

多くの学校では生徒のテストの成績からクラスの平均点を出して、各クラスで切磋琢磨することによって学年全体の学力向上を目指しています。

ですから、中学入学のクラス分けのときにも、少なからず学力をもとにクラスが決められていると考えられます。

このとき各クラスの学力の差があまり出ないようにクラス分けします。

各クラスの学力を均一にすることは一見矛盾しているように思えますが、クラスごとに競うためのよい基盤となるようです。

 

交友関係を広げる

クラス分けやクラス替えによって、より多くの生徒や先生と接することができます。

交友関係を広げることは、自分自身の世界を広げることに繫がります。

自分と全く違う人との出会いから新しい発見や気づきを得られます。

もちろん相性の悪い生徒と出会う確率も高くなりますが、それは社会に出てからも同じです。

学校も社会の縮図ですから対人関係の練習にもなるでしょう。

 

イジメ対策

閉鎖的な環境でイジメが起こりやすいとされていますが、クラス分けやクラス替えをすることでその悪い連鎖を断ち切ることができます。

交友関係を広げると同時にリセットすることで、イジメにあっていた生徒も問題なく学校生活が送れるようになるでしょう。

 

中学の担任の先生はどのように決めているの?

中学校では3年生を担当している先生が、来年度入学する新1年生を受け持つ確率が高いとされています。

クラスの担任の先生は誰が決めているのでしょうか?

また生徒や保護者の希望は通るのでしょうか?

 

校長先生や学年主任の先生が決める

中学入学のときのクラスの担任の決め方にはいろいろな説がありますが、最終的には学校の管理職である校長先生や学年主任の先生が決定します。

そのとき、全クラスのパワーバランスと担任の先生の力量を考慮されます。

まとめる力が必要なクラスにはベテラン先生、また落ち着きがあるクラスには新任の先生などに任されるようです。

また、学年全体の先生の男女の比率なども均一になるように考えられています。

 

生徒や保護者の希望は通るのか?

基本的には担任の先生を選ぶことはできません。

しかし、学校側としてもトラブルは回避したいので、生徒が心身ともに健康な学校生活を送ることができない問題がある場合には相談するとよいでしょう。

ただし、先生に求める価値観は生徒や保護者によってさまざまです。

先生は教育のプロですが、合う人もいれば合わない人もいるのが当たり前。

合わないと感じた場合でも、そのときどうやって対処すべきかまず考えることが大切です。

 

まとめ

【中学入学:クラス分けの流れ】

・小学校6年生の先生がクラス分けの案を考える
・中学1年生を担当する先生が小学校の見学をする
・小中合同でクラス編成会議をしてクラスを分ける
(中学校の先生だけでクラス分けする場合もある)

【クラス分けのときのポイント】

・リーダーシップのある生徒を分ける
・運動能力や音楽的能力の高い生徒を分ける
・小学校のときの人間関係を考慮する

【クラス分けやクラス替えの目的】

・学年全体の学力を向上させる
・交友関係を広げる
・イジメや学級崩壊を防ぐ

【中学の担任の決め方】

・校長先生や学年主任の先生が最終決定する
・生徒や保護者の希望は基本的に通らない
(特別な理由がある場合は相談する)


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